2017年4月9日日曜日

銀座に2号店開設)LA発パイとオーガニックコーヒーのお店 "The Pie Hole Los Angeles" のメニューをチェック

 昨日(2017年4月8日)東京ウォーカー配信の記事で報じられていた。

 LA発!日本初上陸のオーガニックコーヒーとパイ専門店の2号店が銀座にオープン!限定商品も!

 1号店は、新宿ルミネにあります。食べログ評価はこんな感じだ。

ザ パイ ホール ロサンゼルス ルミネ新宿店 

 料理写真を見ると、日本人の味覚と胃袋からして割合にヘビーかも?と思わないでもない。 アメリカの本家サイトを見ても、インスタグラムを見てもおおよそ同じような雰囲気だ。

 物販用のコーヒーは、パッケージが可愛い

 同ブランドの日本のサイトに掲載さ入れているドリンクメニューを見ると、水出しコーヒーがある。胃にずっしり来そうなフードはお友だちとシェアして、大きめの水出しコーヒー(コールド・ブリュー= "cold brew coffee")とともに楽しむ、という手もアリかもしれない。ちなみに、パイのメニューのトップに来ている「マムズアップルクランブル」を例にとると、一切れ450円。ホールは3600円。水出しコーヒーは、S, M, Lがそれぞれ、380円、440円、600円となっているから、甘いパイ一切れとLサイズのたっぷり水出しコーヒーの組み合わせなら1000円前後。

 塩味系のパイは全般に甘いものより低めの価格設定がなされており、例えばパイホールオーガニックコーヒーのSサイズ320円とチキン&コーンブレッドあるいはベジタブル&カレー(いずれも190円)の組み合わせなら、510円となる。塩味系のパイがいろいろあるおかげで選択の楽しみが出てきて、行ってみたくなってくる。

 ドリンクメニューにある「オーガニックソーダ」というのも、興味を惹かれるメニューだ。

 

2017年4月7日金曜日

2017年2月のコーヒー生豆輸入統計

 最新データを欲しいと思い、探して加工してみました。順位は、2月単月数量ベースの順位です。全輸入相手国を載せてあります。デカフェありとなしで数式を入れて合算する作業をしています。

■日本のコーヒー生豆輸入量

 といっても、「当月金額」をご覧いただければ、入金額もわかります。右二列の「累計」は、年度ではなく年ベースと思われます。


■2月のコーヒー生豆輸入相手国順位

 1位から最下位まで、ベタ打ちでご紹介しておきます。

 ブラジル、コロンビア、ベトナム、インドネシア、エチオピア、グアテマラ、タンザニア、ラオス、パプアニューギニア、コスタリカ、ニカラグア、ペルー、ケニア、ウガンダ、エルサルバドル、ブルンジ、東ティモール、ルワンダ、エクアドル、ホンジュラス、ドミニカ共和国、イエメン、キューバ、アメリカ合衆国、メキシコ、ミャンマー、ジャマイカ、ブルガリア
 

コーヒーの国別生産量データ(国際コーヒー機関の統計より)

 コーヒーの国別生産量のデータを少し見てみたいと思ったのだが、国連の統計だと2013年のものまでしかまとまっていない。困ったなぁと思い探してみると、国際コーヒー機関 International Coffee Organization にあった。ありがたいことに、2016/2017のデータまである。

 今日は時間の余裕がないので、羅列的にデータを紹介するだけになってしまうが、4月収穫グループ、6月収穫グループ、10月収穫グループ別になっているデータを並べ替えてみた。このうち、今日は昨年10月収穫グループについて載せておこう。

■10月収穫の各国コーヒー生産データ


 下記の通り、単位は60㎏入袋×千。コーヒーの生豆は、麻袋(またい)に入っている。この麻袋で、単位:千袋ということになる。同じ国でも、収穫期の違うものは別集計になっているため、最上行右の合計数字は、飽くまで10月収穫の集団についての合計だ。(R/A)というのはおそらく、ロブスタ種がアラビカ種より多い、という意味ではないかと思うが、未確認であることをご了承いただきたい。


■10月収穫グループの生産量トップ10


 ベトナム:2,550万袋、コロンビア:1,450万袋、エチオピア:660万袋、ホンジュラス:593万4千袋、インド:533万3千袋、ウガンダ:380万袋、グァテマラ:350万袋、メキシコ:310万袋、ニカラグア:210万袋、コートジボワール:200万袋。トップ10の国の中で、ロブスタ種だけを作っているのはコートジボワールのみ。ウガンダは、ロブスタ種だけでなくアラビカ種も作っている。10月収穫のみの数字とはいえ、6位に位置していることに驚いた。

 とりあえずここまで。後日加筆修正するかもしれない。


 
International Coffee Organization
International Coffee Organization
International Coffee Organization

2017年4月6日木曜日

ベルメートコーヒー推奨の方法で淹れてみた

 一般の消費者レベルでは認知度に地域差があるかもしれないが、コーヒー業界のプロと新潟の人なら誰でも知っている「ベルメートコーヒー」(株式会社鈴木コーヒー:新潟市中央区竜が島1丁目4番4号)。同社の卸先は、県内外4000社(店)以上。コーヒー卸に関しては、軒数ベースで新潟県内シェア70%超という圧倒的シェアを誇る老舗コーヒー企業だ。新潟の物産展・物産コーナーなどで「雪室珈琲」を目にした人も(新潟県内に限らず)いると思うが、その雪室珈琲も同社のブランドである。

■一冊の資料


 先日、同社が発行している「COFFEE BRAND BOOK」 なるものを入手する機会があった。

株式会社鈴木コーヒー 発行「COFFEE BRAND BOOK」

 モノトーンの表紙は、洗練されたデザインだ。目次をめくると、左におそらくは初代社長、右に二代目社長(現会長)のポートレイトが並べて載せられている。めくっていくと、同社のコーヒーへの思い、美学、価値観が見えてくる。13・14ページでは見開きでコーヒーの伝搬経路がわかる地図。筆者も昔大手コーヒーメーカーの依頼で世界のコーヒー発祥から伝搬の歴史を地図にまとめあげたことがあるが、鈴木コーヒーの地図はすっきりわかりやすく解説されていて楽しい。15~18ページの4ページは、珈琲の歴史年表。筆者も昔、前掲のプロジェクトでコーヒーの歴史を図説し一枚のポスターにしたことがあるが、鈴木コーヒーさんのまとめは、特にボストン茶会事件以降の、コーヒー抽出器具や戦前・戦中の動きも入れ込まれており、同社の視点の広さ、珈琲と、珈琲を楽しむ人々への思いの深さを窺わせる。コーヒー屋さんの思いの詰まった資料として、大事に保存させていただくことにした。

■企業ジャック


 はてさて、これは引用や要約を書いていいものかどうか迷うので詳細は控えるが、21~26ページでは、特命係長只野仁や、島耕作を思わせるような(?)企業マンガが収録されている。といっても、1963年に創業した同社の歴史を物語る実話だ。想像を絶する試練を乗り越えて今がある。コーヒーには、即物的な意味での旨さと、醸し出す世界観に由来する旨さとがある。かつては断崖絶壁まで追い詰められたことがある企業が、冒頭に紹介したような4000店以上の取引先を獲得し、地域において他の追随を許さない位置を獲得するには、容易には分析できないノウハウの蓄積があるに違いない。

■「鈴木コーヒーが推す”究極の一杯”」


 この項の見出しは、冊子からそのまま引用させていただいた。36ページ。見出しの下には「オセアニア方式ペーパーブリュー」とある。ぜひやってみようと思った理由は、明記されている適温が「87℃」であったこと。これは経験的にすんなり納得のいく温度だった。

株式会社鈴木コーヒー 前掲資料 35・36ページ

 この通りに実践してみた結果からいうと、非常においしく抽出することができた。たしかにおススメだ。

 事前に鈴木コーヒーさんに了解をいただいたものの、解像度の高い画像で紹介することには抵抗があるので、 淹れ方については、当該ページより引用として書き起こしておきたい。

1.お好きなコーヒー豆16.5gを中挽き~中細挽き(グラニュー糖ほどの細かさ)にし、ペーパーをセットしたドリッパーに入れる。
2.(1投目 50cc)お湯を注ぎ始めたらタイマーをスタート。87℃のお湯を50㏄注ぎ、スプーンで縦横5回ずつお湯を馴染ませるようにかき混ぜる。
3.(2投目 80cc)タイマーが30秒になったら、「の」の字を書くようにお湯を合計130㏄まで注ぎ入れる。
4.(3投目 120cc)合計250㏄になるよう注ぎ、2と同様にスプーンで再度かき混ぜる。
5.その後、ドリッパーをスプーンで一度叩き、お湯が落ちるのを待てば、究極の一杯の完成。
[出所]株式会社鈴木コーヒー「COFFEE BRAND BOOK」36ページ

  最近エチオピア(イリガチェフ)の浅煎りを飲み続けているので、この毎日のコーヒーを使い、鈴木コーヒーさん推しの方法通りに淹れてみた。まず、濃いのに雑味が感じられない。適度な酸味がありフルーティでコクがある。香りに深みと広がりがある。試しに4割くらいを別のカップに移し、多めのきび砂糖と先日十数年ぶりくらいに買ってきたクリープを入れて飲んでみた。こちらもうまい!もちろん、クリープ特有の粉乳くささみたいなものはあるが、その匂い自体に郷愁を感じる筆者には、普段飲まない甘い、ミルク入りも格別のものとなった。

 手順を読んだとき、87℃適温には経験上疑いなし。しかしかき混ぜて大丈夫?雑味は出ない?いや、そういえばプロがドリップしながらさりげなくかき混ぜているところをたしかに見てきた。あれでいいのか?など逡巡したが、やってみたら事前の心配は杞憂に終わった。おそらくは、熱湯でかき混ぜたら雑味は出るだろう。温度が重要なはず。理にかなっているからおいしく仕上がるということだろう。

 沸かす器具の大きさにもよるし室温にも大きく依存するので一概に言えないが、4月頭の今。沸騰させて、少し放置すると、87℃になった。毎回温度を測るのは大変でも、何回かやるうちに、大体勘がつかめそうだ。来客の際には、「見せる・魅せる」ために手順通りにやり、毎日のドリップには勘でもいいかも?

 筆者は、鈴木コーヒーさん推しのこの方法をもとに、日々のコーヒーを一層おいしくいただいていきたい。

コーヒーに入れるクリームは動物性か?植物性か?正解はあるのか

 これも相当議論が分かれるところだろう。そもそもブラックしか飲まない人間には、あまり関係のない話かもしれない。だが、アレルギーなどを持っていなければ、筆者は、コーヒーには乳製品(動物性脂肪)が合うと言い切る。これは、バターとマーガリンの議論と同じだ。マーガリンは、バターに似せるために、様々な添加物を入れる。なかには「添加物の塊」と表現する人すらいる。

味を見ればわかる


 筆者自身は、実は子どものころから牛乳が苦手だ。飲み物として飲むなら、唯一のお気に入りブランドの成分無調整豆乳を飲む。コーヒーは基本ブラックである。だが、たまにクリームを入れる。

 ポーションをぷちっと開けてコーヒーに注ぎ、口へ運んでひと口すすったときに、「うーーーん」と沈黙してしまうのが植物性のものだ。予め確認しなくても、味で分かる。どんなにおいしく淹れたコーヒーでも、味が落ちる。

コーヒーゼリー開発のときにどうしたか 


 特定販路に販売するコーヒーゼリーを開発したことがある。クライアントである大手コーヒーメーカーの担当者と一緒に開発したものだが、その際に私がこだわり「どうしても聞き入れてほしい」とお願いしたのが、ゼリーのサイズ。当時、ジャンボサイズのプリンなどが流行り始めた頃で、まずサイズは大きいのがいい。しかしデザインは格調高く。そして、「添付するクリームは絶対に動物性脂肪で。」というお願いだ。高品質なスペシャリティコーヒー(キリマンジャロ)を使ってせっかくおいしいゼリーを作っても、それに植物性脂肪のミルクをかけたら台無しになる。幸い、担当者は私の意見にすぐ納得して、この二点を守って製品を仕上げてくれた。デザインは逆に、メーカー側の意向を汲みながら、こちらで仕上げた。なおこのゼリーはその後、販路ごとにパッケージ(台紙)のデザインが変更され、今も売れ続けている。特定販路とはいえヒット商品である。

賞味期限の問題 


 コーヒーには、動物性脂肪の方が合う。だが、ポーションにしたときに、日持ちさせるのが難しいという問題があった。この点をどうやってクリアされたのかは私は承知していない。ただ結果的に「できた」。コーヒーに入れる乳製品で、おそらく日本一知られており親しまれてきたメーカーだと思う。コーヒーゼリーに添付できる、日持ちする動物性脂肪のクリームのポーションを見事に創り上げておられた。

カフェ・オレやカフェ・ラテの場合


 前項まで取り上げてきたのは、コーヒーに使う 「クリーム」の場合。コーヒーに牛乳や豆乳を入れて飲み物を作ろうというときは、事情が異なる。

 豆乳好きなら、豆乳が豆の品種やメーカーによって、大きな違いがあることをご存じだろう。だが(無調整)豆乳は概して、温めてしまうと、どれも豆腐っぽい匂いになってしまう。これはどうすることもできない。

 だが、冷たい状態で飲む場合は一変する。冷たい豆乳で、冷たいカフェ・オレやカフェ・ラテを作ると、おそらくは豆乳嫌いでない限り、満足できる味になる。



 いろいろ書いてきたが、これはもちろん業界に関わってきた「一人の一意見」である。コーヒーの味わい方に正解も不正解もあろうはずがない。ただ、市場がそうなっているから、いつもそのように提供されるから、といって受容するだけでは楽しみが増えない。「もっとおいしいクリームはないのか」「もっとコーヒーに合う甘味料はないのか」やっぱりブラックが一番か」などと、多くの人に試行錯誤してもらいたい。

2017年4月5日水曜日

コーヒーのプロとサードウェーブ

 さきほどの記事 コーヒーを薄めるのは邪道か? では、自宅でコーヒーを飲む際に、薄めることをどう解釈するかの問題を書いた。

 しかし昨今人気のコーヒーチェーンを一律で「コーヒーのプロ」と呼ぶことを許してもらうならば、中部発で近年大いに人気を集め店舗を増やしている某コーヒー店は、そもそも濃縮した液体コーヒーを店舗に届け、適度な濃さに「戻して」出す方法を編み出して伸びたと聞いている。この件は検索しても出てくるし、今では他チェーンでも同様の流通形態を採っているところがあるようだし、結構知られている情報かもしれない。

 日本の喫茶店に影響を受け、浅煎り、ハンドドリップの「おもてなし」を前面に押し出して日本に上陸したブルーボトルコーヒー。同社が巻き起こした「サードウェーブ」ブームのお店として報道されている中にも、「濃いコーヒーを薄めて出している」お店はある。カップで経験して、一定以上の品質がクリアされているし、まったく問題ないと思うが、お店の名前は一応伏せておきたい。

 私はコーヒーというものの味を知った当初からドリップ派だが、サイフォンでも、ドリップで淹れたとしか思えないような技を持つ人もいる。新潟市古町の「香里鐘(カリヨン)」のマスターなどはそうだ。「ドリップですよね?」と聞いたときに「サイフォンです」という答えが返ってきて驚いた後もなお、なかなか信じられなかった。

 サードウェーブというブーム自体は、コーヒーを楽しむ人の裾野を広げているであろうという意味で、好ましく思っている。だが、一杯一杯を大切につくり、お客さんに、コーヒーとともに居場所を提供する「喫茶店」を置き去りにして、このブームが通り過ぎて行ってしまうとしたら、寂しい。何人ものコーヒーマンたちの口から、「日本の喫茶店がまさにそれなのに、”サード”というのが納得いかないね」という言葉を聞いた。

 コーヒーには、いろんなアプローチがあり、それゆえにいろんな論争がある。血みどろの喧嘩にならない程度の知的な喧嘩ならば、これもまたコーヒーによく合うと思う。その議論の場、コミュニケーションの場としても、喫茶店が見直されていってほしい。

コーヒーを薄めるのは邪道か?

自家焙煎店の社長たちの会で


 多分、コーヒー通なら誰もが知っているような、有名自家焙煎店の社長たち数人と話していたときに、この話題になったことがある。常々淹れ方を試行錯誤し工夫を凝らしてきて、ちょうど少し前から、「むしろ濃い目に入れて薄める方がうまいときもある」と感じて、繰り返し試していた時期だったから、ドキッ!!とした。「邪道」と言われたら、心理的に続けづらくなるからだ。

 この記事は長文にするつもりがないので、サクッと書いてしまうと、プロたちの答えは「アリ」である。議論を主導したのがボス的な人だったから、反論があっても押し殺してしまった社長がいたかもしれない。だが長年の付き合いから読める空気として、「必要に応じて、濃く入れて薄める飲み方は是認できる」という空気は、たしかに感じられた。

濃く淹れて薄める動機 


 それはもう、淹れる人に時間がない場合や、いらちの場合もあるだろう。私は400㏄のサーモマグで9分目まで淹れるというお行儀の悪い飲み方が定番なのだが、その400㏄を抽出するのに、豆によっては山盛り二杯半で最後までドリップするよりも、山盛り3杯で6,7割淹れて、あと熱湯で薄める方がおいしいと感じたからである。飽くまで「豆によっては」で、どの種類でも二通りのドリップに大きな違いが出るとは感じない。

後半に出てくる雑味が味を悪くすることがある


 言い切りたいくらいだが、抑えた。というのは、ドリップの達人が、適温で上手にドリップしていく場合は、そのようなことはないと思うからである。でも普通の人が自宅で飲むのに、達人の味は偶然でしか出せないだろう。少なくとも私は朝の忙しい時間の中で、他のことをやりながらドリップするので、気がつくと、後半はもう、フィルターの中のコーヒー粉が終了感を漂わせている。既定の量のお湯を通し終わっていないのに、粉が「もう出がらしです」と言っている。最初の頃は、それでもマニュアル通りの考え方で最後まで抽出していたが、飲むと納得いかない。

 そこでふと思い出したのが、アイスコーヒーを淹れるときのコーヒーだった。二倍の濃さで淹れ氷で割る。毎日飲むホットと同じコーヒー豆を使っても清涼感が素晴らしい。氷のせいではない。

コーヒー粉が「終了感」を見せたら


 粉がへたーっとなり、熱いお湯を注いでも無反応になってしまったら、それ以上ドリップしない方が良いというのが私の現時点の考え方だ。最初に書いたように、豆によってはいずれの方法でも大きく違わないが、豆の種類や焙煎方法によっては、劇的に違ったりする。ちなみに私が買ったことのあるコスタリカのスペシャリティ(浅煎り)がこれで、沸かしたての熱湯もダメ、最後まで抽出するのもダメで、少し冷ましたお湯で、普段より1.5倍くらいの豆を挽いて濃い目にドリップし、早めに切り上げて、足りない分は熱湯を足す。こちらの方がはるかにおいしかった。

 この記事を読んでも、アマ・プロともに「何言ってんだか」「明らかに邪道だ」と思われる人もいることだろう。それはそれ。でも正解なんてない。私は、珈琲道なんていう窮屈なものも苦手。楽しみ方は多い方が良い。