2017年4月9日日曜日

銀座に2号店開設)LA発パイとオーガニックコーヒーのお店 "The Pie Hole Los Angeles" のメニューをチェック

 昨日(2017年4月8日)東京ウォーカー配信の記事で報じられていた。

 LA発!日本初上陸のオーガニックコーヒーとパイ専門店の2号店が銀座にオープン!限定商品も!

 1号店は、新宿ルミネにあります。食べログ評価はこんな感じだ。

ザ パイ ホール ロサンゼルス ルミネ新宿店 

 料理写真を見ると、日本人の味覚と胃袋からして割合にヘビーかも?と思わないでもない。 アメリカの本家サイトを見ても、インスタグラムを見てもおおよそ同じような雰囲気だ。

 物販用のコーヒーは、パッケージが可愛い。

 同ブランドの日本のサイトに掲載さ入れているドリンクメニューを見ると、水出しコーヒーがある。胃にずっしり来そうなフードはお友だちとシェアして、大きめの水出しコーヒー(コールド・ブリュー= "cold brew coffee")とともに楽しむ、という手もアリかもしれない。ちなみに、パイのメニューのトップに来ている「マムズアップルクランブル」を例にとると、一切れ450円。ホールは3600円。水出しコーヒーは、S, M, Lがそれぞれ、380円、440円、600円となっているから、甘いパイ一切れとLサイズのたっぷり水出しコーヒーの組み合わせなら1000円前後。

 塩味系のパイは全般に甘いものより低めの価格設定がなされており、例えばパイホールオーガニックコーヒーのSサイズ320円とチキン&コーンブレッドあるいはベジタブル&カレー(いずれも190円)の組み合わせなら、510円となる。塩味系のパイがいろいろあるおかげで選択の楽しみが出てきて、行ってみたくなってくる。

 ドリンクメニューにある「オーガニックソーダ」というのも、興味を惹かれるメニューだ。

 

2017年4月7日金曜日

2017年2月のコーヒー生豆輸入統計

 最新データを欲しいと思い、探して加工してみました。順位は、2月単月数量ベースの順位です。全輸入相手国を載せてあります。デカフェありとなしで数式を入れて合算する作業をしています。

■日本のコーヒー生豆輸入量

 といっても、「当月金額」をご覧いただければ、入金額もわかります。右二列の「累計」は、年度ではなく年ベースと思われます。


■2月のコーヒー生豆輸入相手国順位

 1位から最下位まで、ベタ打ちでご紹介しておきます。

 ブラジル、コロンビア、ベトナム、インドネシア、エチオピア、グアテマラ、タンザニア、ラオス、パプアニューギニア、コスタリカ、ニカラグア、ペルー、ケニア、ウガンダ、エルサルバドル、ブルンジ、東ティモール、ルワンダ、エクアドル、ホンジュラス、ドミニカ共和国、イエメン、キューバ、アメリカ合衆国、メキシコ、ミャンマー、ジャマイカ、ブルガリア
 

コーヒーの国別生産量データ(国際コーヒー機関の統計より)

 コーヒーの国別生産量のデータを少し見てみたいと思ったのだが、国連の統計だと2013年のものまでしかまとまっていない。困ったなぁと思い探してみると、国際コーヒー機関 International Coffee Organization にあった。ありがたいことに、2016/2017のデータまである。

 今日は時間の余裕がないので、羅列的にデータを紹介するだけになってしまうが、4月収穫グループ、6月収穫グループ、10月収穫グループ別になっているデータを並べ替えてみた。このうち、今日は昨年10月収穫グループについて載せておこう。

■10月収穫の各国コーヒー生産データ


 下記の通り、単位は60㎏入袋×千。コーヒーの生豆は、麻袋(またい)に入っている。この麻袋で、単位:千袋ということになる。同じ国でも、収穫期の違うものは別集計になっているため、最上行右の合計数字は、飽くまで10月収穫の集団についての合計だ。(R/A)というのはおそらく、ロブスタ種がアラビカ種より多い、という意味ではないかと思うが、未確認であることをご了承いただきたい。


■10月収穫グループの生産量トップ10


 ベトナム:2,550万袋、コロンビア:1,450万袋、エチオピア:660万袋、ホンジュラス:593万4千袋、インド:533万3千袋、ウガンダ:380万袋、グァテマラ:350万袋、メキシコ:310万袋、ニカラグア:210万袋、コートジボワール:200万袋。トップ10の国の中で、ロブスタ種だけを作っているのはコートジボワールのみ。ウガンダは、ロブスタ種だけでなくアラビカ種も作っている。10月収穫のみの数字とはいえ、6位に位置していることに驚いた。

 とりあえずここまで。後日加筆修正するかもしれない。


 
International Coffee Organization
International Coffee Organization
International Coffee Organization

2017年4月6日木曜日

ベルメートコーヒー推奨の方法で淹れてみた

 一般の消費者レベルでは認知度に地域差があるかもしれないが、コーヒー業界のプロと新潟の人なら誰でも知っている「ベルメートコーヒー」(株式会社鈴木コーヒー:新潟市中央区竜が島1丁目4番4号)。同社の卸先は、県内外4000社(店)以上。コーヒー卸に関しては、軒数ベースで新潟県内シェア70%超という圧倒的シェアを誇る老舗コーヒー企業だ。新潟の物産展・物産コーナーなどで「雪室珈琲」を目にした人も(新潟県内に限らず)いると思うが、その雪室珈琲も同社のブランドである。

■一冊の資料


 先日、同社が発行している「COFFEE BRAND BOOK」 なるものを入手する機会があった。

株式会社鈴木コーヒー 発行「COFFEE BRAND BOOK」

 モノトーンの表紙は、洗練されたデザインだ。目次をめくると、左におそらくは初代社長、右に二代目社長(現会長)のポートレイトが並べて載せられている。めくっていくと、同社のコーヒーへの思い、美学、価値観が見えてくる。13・14ページでは見開きでコーヒーの伝搬経路がわかる地図。筆者も昔大手コーヒーメーカーの依頼で世界のコーヒー発祥から伝搬の歴史を地図にまとめあげたことがあるが、鈴木コーヒーの地図はすっきりわかりやすく解説されていて楽しい。15~18ページの4ページは、珈琲の歴史年表。筆者も昔、前掲のプロジェクトでコーヒーの歴史を図説し一枚のポスターにしたことがあるが、鈴木コーヒーさんのまとめは、特にボストン茶会事件以降の、コーヒー抽出器具や戦前・戦中の動きも入れ込まれており、同社の視点の広さ、珈琲と、珈琲を楽しむ人々への思いの深さを窺わせる。コーヒー屋さんの思いの詰まった資料として、大事に保存させていただくことにした。

■企業ジャック


 はてさて、これは引用や要約を書いていいものかどうか迷うので詳細は控えるが、21~26ページでは、特命係長只野仁や、島耕作を思わせるような(?)企業マンガが収録されている。といっても、1963年に創業した同社の歴史を物語る実話だ。想像を絶する試練を乗り越えて今がある。コーヒーには、即物的な意味での旨さと、醸し出す世界観に由来する旨さとがある。かつては断崖絶壁まで追い詰められたことがある企業が、冒頭に紹介したような4000店以上の取引先を獲得し、地域において他の追随を許さない位置を獲得するには、容易には分析できないノウハウの蓄積があるに違いない。

■「鈴木コーヒーが推す”究極の一杯”」


 この項の見出しは、冊子からそのまま引用させていただいた。36ページ。見出しの下には「オセアニア方式ペーパーブリュー」とある。ぜひやってみようと思った理由は、明記されている適温が「87℃」であったこと。これは経験的にすんなり納得のいく温度だった。

株式会社鈴木コーヒー 前掲資料 35・36ページ

 この通りに実践してみた結果からいうと、非常においしく抽出することができた。たしかにおススメだ。

 事前に鈴木コーヒーさんに了解をいただいたものの、解像度の高い画像で紹介することには抵抗があるので、 淹れ方については、当該ページより引用として書き起こしておきたい。

1.お好きなコーヒー豆16.5gを中挽き~中細挽き(グラニュー糖ほどの細かさ)にし、ペーパーをセットしたドリッパーに入れる。
2.(1投目 50cc)お湯を注ぎ始めたらタイマーをスタート。87℃のお湯を50㏄注ぎ、スプーンで縦横5回ずつお湯を馴染ませるようにかき混ぜる。
3.(2投目 80cc)タイマーが30秒になったら、「の」の字を書くようにお湯を合計130㏄まで注ぎ入れる。
4.(3投目 120cc)合計250㏄になるよう注ぎ、2と同様にスプーンで再度かき混ぜる。
5.その後、ドリッパーをスプーンで一度叩き、お湯が落ちるのを待てば、究極の一杯の完成。
[出所]株式会社鈴木コーヒー「COFFEE BRAND BOOK」36ページ

  最近エチオピア(イリガチェフ)の浅煎りを飲み続けているので、この毎日のコーヒーを使い、鈴木コーヒーさん推しの方法通りに淹れてみた。まず、濃いのに雑味が感じられない。適度な酸味がありフルーティでコクがある。香りに深みと広がりがある。試しに4割くらいを別のカップに移し、多めのきび砂糖と先日十数年ぶりくらいに買ってきたクリープを入れて飲んでみた。こちらもうまい!もちろん、クリープ特有の粉乳くささみたいなものはあるが、その匂い自体に郷愁を感じる筆者には、普段飲まない甘い、ミルク入りも格別のものとなった。

 手順を読んだとき、87℃適温には経験上疑いなし。しかしかき混ぜて大丈夫?雑味は出ない?いや、そういえばプロがドリップしながらさりげなくかき混ぜているところをたしかに見てきた。あれでいいのか?など逡巡したが、やってみたら事前の心配は杞憂に終わった。おそらくは、熱湯でかき混ぜたら雑味は出るだろう。温度が重要なはず。理にかなっているからおいしく仕上がるということだろう。

 沸かす器具の大きさにもよるし室温にも大きく依存するので一概に言えないが、4月頭の今。沸騰させて、少し放置すると、87℃になった。毎回温度を測るのは大変でも、何回かやるうちに、大体勘がつかめそうだ。来客の際には、「見せる・魅せる」ために手順通りにやり、毎日のドリップには勘でもいいかも?

 筆者は、鈴木コーヒーさん推しのこの方法をもとに、日々のコーヒーを一層おいしくいただいていきたい。

コーヒーに入れるクリームは動物性か?植物性か?正解はあるのか

 これも相当議論が分かれるところだろう。そもそもブラックしか飲まない人間には、あまり関係のない話かもしれない。だが、アレルギーなどを持っていなければ、筆者は、コーヒーには乳製品(動物性脂肪)が合うと言い切る。これは、バターとマーガリンの議論と同じだ。マーガリンは、バターに似せるために、様々な添加物を入れる。なかには「添加物の塊」と表現する人すらいる。

味を見ればわかる


 筆者自身は、実は子どものころから牛乳が苦手だ。飲み物として飲むなら、唯一のお気に入りブランドの成分無調整豆乳を飲む。コーヒーは基本ブラックである。だが、たまにクリームを入れる。

 ポーションをぷちっと開けてコーヒーに注ぎ、口へ運んでひと口すすったときに、「うーーーん」と沈黙してしまうのが植物性のものだ。予め確認しなくても、味で分かる。どんなにおいしく淹れたコーヒーでも、味が落ちる。

コーヒーゼリー開発のときにどうしたか 


 特定販路に販売するコーヒーゼリーを開発したことがある。クライアントである大手コーヒーメーカーの担当者と一緒に開発したものだが、その際に私がこだわり「どうしても聞き入れてほしい」とお願いしたのが、ゼリーのサイズ。当時、ジャンボサイズのプリンなどが流行り始めた頃で、まずサイズは大きいのがいい。しかしデザインは格調高く。そして、「添付するクリームは絶対に動物性脂肪で。」というお願いだ。高品質なスペシャリティコーヒー(キリマンジャロ)を使ってせっかくおいしいゼリーを作っても、それに植物性脂肪のミルクをかけたら台無しになる。幸い、担当者は私の意見にすぐ納得して、この二点を守って製品を仕上げてくれた。デザインは逆に、メーカー側の意向を汲みながら、こちらで仕上げた。なおこのゼリーはその後、販路ごとにパッケージ(台紙)のデザインが変更され、今も売れ続けている。特定販路とはいえヒット商品である。

賞味期限の問題 


 コーヒーには、動物性脂肪の方が合う。だが、ポーションにしたときに、日持ちさせるのが難しいという問題があった。この点をどうやってクリアされたのかは私は承知していない。ただ結果的に「できた」。コーヒーに入れる乳製品で、おそらく日本一知られており親しまれてきたメーカーだと思う。コーヒーゼリーに添付できる、日持ちする動物性脂肪のクリームのポーションを見事に創り上げておられた。

カフェ・オレやカフェ・ラテの場合


 前項まで取り上げてきたのは、コーヒーに使う 「クリーム」の場合。コーヒーに牛乳や豆乳を入れて飲み物を作ろうというときは、事情が異なる。

 豆乳好きなら、豆乳が豆の品種やメーカーによって、大きな違いがあることをご存じだろう。だが(無調整)豆乳は概して、温めてしまうと、どれも豆腐っぽい匂いになってしまう。これはどうすることもできない。

 だが、冷たい状態で飲む場合は一変する。冷たい豆乳で、冷たいカフェ・オレやカフェ・ラテを作ると、おそらくは豆乳嫌いでない限り、満足できる味になる。



 いろいろ書いてきたが、これはもちろん業界に関わってきた「一人の一意見」である。コーヒーの味わい方に正解も不正解もあろうはずがない。ただ、市場がそうなっているから、いつもそのように提供されるから、といって受容するだけでは楽しみが増えない。「もっとおいしいクリームはないのか」「もっとコーヒーに合う甘味料はないのか」やっぱりブラックが一番か」などと、多くの人に試行錯誤してもらいたい。

2017年4月5日水曜日

コーヒーのプロとサードウェーブ

 さきほどの記事 コーヒーを薄めるのは邪道か? では、自宅でコーヒーを飲む際に、薄めることをどう解釈するかの問題を書いた。

 しかし昨今人気のコーヒーチェーンを一律で「コーヒーのプロ」と呼ぶことを許してもらうならば、中部発で近年大いに人気を集め店舗を増やしている某コーヒー店は、そもそも濃縮した液体コーヒーを店舗に届け、適度な濃さに「戻して」出す方法を編み出して伸びたと聞いている。この件は検索しても出てくるし、今では他チェーンでも同様の流通形態を採っているところがあるようだし、結構知られている情報かもしれない。

 日本の喫茶店に影響を受け、浅煎り、ハンドドリップの「おもてなし」を前面に押し出して日本に上陸したブルーボトルコーヒー。同社が巻き起こした「サードウェーブ」ブームのお店として報道されている中にも、「濃いコーヒーを薄めて出している」お店はある。カップで経験して、一定以上の品質がクリアされているし、まったく問題ないと思うが、お店の名前は一応伏せておきたい。

 私はコーヒーというものの味を知った当初からドリップ派だが、サイフォンでも、ドリップで淹れたとしか思えないような技を持つ人もいる。新潟市古町の「香里鐘(カリヨン)」のマスターなどはそうだ。「ドリップですよね?」と聞いたときに「サイフォンです」という答えが返ってきて驚いた後もなお、なかなか信じられなかった。

 サードウェーブというブーム自体は、コーヒーを楽しむ人の裾野を広げているであろうという意味で、好ましく思っている。だが、一杯一杯を大切につくり、お客さんに、コーヒーとともに居場所を提供する「喫茶店」を置き去りにして、このブームが通り過ぎて行ってしまうとしたら、寂しい。何人ものコーヒーマンたちの口から、「日本の喫茶店がまさにそれなのに、”サード”というのが納得いかないね」という言葉を聞いた。

 コーヒーには、いろんなアプローチがあり、それゆえにいろんな論争がある。血みどろの喧嘩にならない程度の知的な喧嘩ならば、これもまたコーヒーによく合うと思う。その議論の場、コミュニケーションの場としても、喫茶店が見直されていってほしい。

コーヒーを薄めるのは邪道か?

自家焙煎店の社長たちの会で


 多分、コーヒー通なら誰もが知っているような、有名自家焙煎店の社長たち数人と話していたときに、この話題になったことがある。常々淹れ方を試行錯誤し工夫を凝らしてきて、ちょうど少し前から、「むしろ濃い目に入れて薄める方がうまいときもある」と感じて、繰り返し試していた時期だったから、ドキッ!!とした。「邪道」と言われたら、心理的に続けづらくなるからだ。

 この記事は長文にするつもりがないので、サクッと書いてしまうと、プロたちの答えは「アリ」である。議論を主導したのがボス的な人だったから、反論があっても押し殺してしまった社長がいたかもしれない。だが長年の付き合いから読める空気として、「必要に応じて、濃く入れて薄める飲み方は是認できる」という空気は、たしかに感じられた。

濃く淹れて薄める動機 


 それはもう、淹れる人に時間がない場合や、いらちの場合もあるだろう。私は400㏄のサーモマグで9分目まで淹れるというお行儀の悪い飲み方が定番なのだが、その400㏄を抽出するのに、豆によっては山盛り二杯半で最後までドリップするよりも、山盛り3杯で6,7割淹れて、あと熱湯で薄める方がおいしいと感じたからである。飽くまで「豆によっては」で、どの種類でも二通りのドリップに大きな違いが出るとは感じない。

後半に出てくる雑味が味を悪くすることがある


 言い切りたいくらいだが、抑えた。というのは、ドリップの達人が、適温で上手にドリップしていく場合は、そのようなことはないと思うからである。でも普通の人が自宅で飲むのに、達人の味は偶然でしか出せないだろう。少なくとも私は朝の忙しい時間の中で、他のことをやりながらドリップするので、気がつくと、後半はもう、フィルターの中のコーヒー粉が終了感を漂わせている。既定の量のお湯を通し終わっていないのに、粉が「もう出がらしです」と言っている。最初の頃は、それでもマニュアル通りの考え方で最後まで抽出していたが、飲むと納得いかない。

 そこでふと思い出したのが、アイスコーヒーを淹れるときのコーヒーだった。二倍の濃さで淹れ氷で割る。毎日飲むホットと同じコーヒー豆を使っても清涼感が素晴らしい。氷のせいではない。

コーヒー粉が「終了感」を見せたら


 粉がへたーっとなり、熱いお湯を注いでも無反応になってしまったら、それ以上ドリップしない方が良いというのが私の現時点の考え方だ。最初に書いたように、豆によってはいずれの方法でも大きく違わないが、豆の種類や焙煎方法によっては、劇的に違ったりする。ちなみに私が買ったことのあるコスタリカのスペシャリティ(浅煎り)がこれで、沸かしたての熱湯もダメ、最後まで抽出するのもダメで、少し冷ましたお湯で、普段より1.5倍くらいの豆を挽いて濃い目にドリップし、早めに切り上げて、足りない分は熱湯を足す。こちらの方がはるかにおいしかった。

 この記事を読んでも、アマ・プロともに「何言ってんだか」「明らかに邪道だ」と思われる人もいることだろう。それはそれ。でも正解なんてない。私は、珈琲道なんていう窮屈なものも苦手。楽しみ方は多い方が良い。

2017年3月25日土曜日

【珈琲の友だち】貴菓子と呼びたい「飛騨娘」

さぁ、ツイッターで予告した通り、太郎の次は娘です。第一製菓株式会社(岐阜県岐阜市琴塚4丁目5番10号)さんの「飛騨娘」。

見た目は地味な岐阜のお菓子


パッケージを見ても、ふりがなが見当たらないので、「ひだむすめ」なのか「ひだっこ」なのか不明です。同社のホームページで商品情報を確認しても、ヒントは出てきません。ややミステリアスなところに、駄菓子らしくない高貴な空気が漂います。


今どきのJKにも食べさせてみました。パッケージを見たときは無反応だったものが、コーヒーに2個付けて出してあげたら「えー!なにこれ、おいしぃ~!!」と言うのです。やっぱりか。やっぱりそうか!

第一製菓さんの商品ページには、昔から飛騨地方にある「豆板」にちなんで作った旨が書いてあります。優れたところは、見た目の和風具合と、お菓子自体の実相のミスマッチ。田舎娘だと思って話しかけてみたら、和洋の教養を備えた、素朴でもキリッとした、中身のある女性。向き合って語らいながら口に運ぶコーヒーのおいしいこと。別れがたい。また会いたい。何度でも会いたい。たとえればそんな感じでしょうか。

サクカリ食感、甘さの奥からにじみ出るコクの恍惚


そう。芸術品です。ピローに包まれた一片一片に世界があります。原材料の、落花生、砂糖、水飴、オリゴ糖、食塩という構成からしたら、普通は湿気そうなもんです。それが、全然湿気ていない。固定ファンがいるから回転がいいのか?いや、それだけではないでしょう。技です。製造工程・品質管理です。

どのコーヒーも合うが、お勧めはスマトラかモカ


グァテマラのような滑らかな舌触りのコーヒーや、マイルドなコロンビアでも、万人受けするブラジルでももちろんおいしいと思います。飛騨娘と一緒に楽しむコーヒーは何がいい?と聞かれれば、私はスマトラ(マンデリン)の中煎りから中深煎りか、モカの浅煎りから中煎りくらいと答えます。でも、こんなのは個人の好みの問題ですからね!狭苦しく考えてはコーヒータイムがつまらなくなります。インスタントだっていいんです。

飛騨娘の裏面。紋切り型のはずのあいさつ文の最後に「末永くご愛用のほどをお願いいたします」とある。ありふれた文章。それなのに、うんうん、と頷きたくなる。今日も幸せなコーヒータイムだった。

鮮度の悪いコーヒーで勝負はできない

某大手コーヒー商社のスペシャルティコーヒーのブランド創出と販促の支援をしていた経験から得たものがたくさんある。そのうちのひとつが、表題の通り、コーヒーは鮮度が命、ということである。

鮮度は何を指すか


コーヒー豆の鮮度というときに、大きく分けて、生豆の状態での鮮度と、焙煎してからの鮮度がある。生豆の鮮度というのはなかなか評価が難しい。銀座の名店「カフェ・ド・ランブル」のように、約70年も前から熟成コーヒーの魅力にとりつかれ、生豆をエイジングさせてから焙煎して供してきた珈琲店もある。では、このようなオールド・コーヒー(ランブルの関口一郎氏は著書『銀座で珈琲50年』のなかで「オルド・コーヒー」と表記)がまずいかと言うと、とんでもない。無論、あてずっぽうでエイジングがうまく行くわけがないのは当然で、この熟成プロセスで失敗すれば、その後どう的確に焙煎してもダメだ。ノウハウを持ったコーヒー店のオールド・コーヒーがいかに旨いか理解するには、百聞するより、カフェ・ド・ランブルのコーヒーを飲むのが近道だ。

焙煎後の鮮度


おいしいコーヒーを商品として提供するには、生豆は、獲れたてであるか熟成されているかよりも、傷んでいない、良好な状態であることが前提となる。問題は、焙煎後どのくらい時間が経過しているか。酸化しているか。焙煎したコーヒーをできるだけ長い時間鮮度保持するために、焙煎後のコーヒー豆から出る炭酸ガスを外に出し、逆に酸素は入らないようにする「バルブ式」というパッケージが採用されていたりする。また、真空パックをしたり、炭酸ガスと酸素を両方とも吸収するコーヒー専用の脱酸素剤を使って鮮度を保持したりする。だから、焙煎後何日で、ということは無条件に設定できないが、炭酸ガスと酸素によって味が劣化していないことが重要だ。

グラインド後の鮮度 


もうひとつ重要な鮮度の軸が、コーヒー豆を挽いて粉にしてからの劣化だ。コーヒーは、挽いてしまうと20分も経たないうちに香りの70%以上が失われる。そうなっては、いくらこだわり技術を以て淹れても、おいしいコーヒーにはならない。商品撮影のために、スタジオの最寄りのコーヒーチェーンに駆け込んで、袋入りで販売しているグラインド済みのコーヒー、つまりコーヒー粉を買ってきて撮影しようとしたことがある。が、ダメだった。ドリップのシーンなのに、お湯をかけても膨らまないのだ。表面がへたっている。このために、良いドリップシーンを撮るために、時間がない中であちこちへ駆けまわり大変苦労してしまった。

コーヒーを看板にしつつ


いくら食品やほかの飲料とともに小売りを行っているといっても、一応「コーヒー」を銘打ちながら、鮮度の落ちたコーヒーを平気で販売している店、企業が少なくない。だが、おうちカフェであっても「最高」を追求しないなら、標準的な珈琲の中でも豆選び、保存、焙煎、パッケージのすべておいて十分すぎるほどの経験とノウハウを持っているUCCのレギュラーコーヒーをスーパーで買う方がいい。適度なこだわりなら、それで十分だ。インスタントコーヒーだって、UCCのこだわり路線の商品は、少なくとも一杯目は唸るほど旨かったりする。そうじゃなく、本当においしいコーヒーにこだわりたい、量販品の上を行きたい人は、やはり、SNSや雑誌や巷の口コミなどあらゆる手段を使って、おいしいコーヒーを探し求める。コーヒーを看板にするなら、あるいは看板の一部に使うなら、商品づくり、鮮度のための回転数のアップに、必死に取り組むべきだろう。

コーヒーは、うんちくだけではおいしくならない。同時に、うんちくなしにスペシャリティ・コーヒーを売るのも難しい。 売る側に専門性が要求される商品だ。コンビニコーヒーの大成功が言われて久しい今も、異業種がコーヒーを上手に売っていると思う場面に遭遇した記憶がない。コーヒーマンは概してあくが強いから、表面的でない異業種連携はなかなか難しいのかもしれない。だが、そのような、煙たがられがちの、気難しく熱いコーヒーマンたちの世界が、私は好きだ。

2017年3月24日金曜日

コーヒーに合う愛しの駄菓子「蜂蜜太郎」

最近、ドラッグストア「ウエルシア」(イオングループ)の店頭を見るのが楽しみで、よく行く。精査はまた「フード&ドリンク・ファンジン」の方で書こうと思うが、とにかく頻繁に行く。最寄りの店舗は夜の12時までやっていてくれるので、うれしい。

ウェルシアでは、薬や応急処置のためのアイテムが買えるのはもちろん便利なのだが、最近一番じっくり見て回るのが食品コーナー。ドラッグストアの食品コーナーなんて、とバカにしてはいけない。

ウエルシアでお菓子をGETする


いや、語弊があるかな。GETといってももちろん購入だ。サークルKサンクスがファミマになってしまった際、大好きな高千穂牧場の「カフェ・オ・レ」が一時消えて落胆したのだが、その足でウェルシアに行ったら冷蔵コーナーに置いてあって、にんまり。それにしても、よくマーケティングされているなぁと感心する。(※ファミマでもその後、高千穂のカフェオレは復活。)

そのお菓子、太郎


掘り出し物はあるかなーと探していて、目が釘付けになったのはこれだった。


夕方の薄暗い部屋で撮ったため、明るさ調整してもやや飛んでいるがご勘弁を。
なんと、景気よく200gも入っている。

うまい


ちょっとかりんとうテイストでもある。見て分かる通り、一片一片は小さい。不揃いだが、長さ3㎝弱かと思われる。歯ごたえはしっかりめで、噛むと、カリカリと音がする。過不足ない適度な甘さと、ほんのり感じる塩味。油分。これらが相まって、ブラックコーヒーを一層おいしくしてくれる。コーヒーにミルク・砂糖を入れる入れないはもちろん嗜好の問題だが、十分甘いお菓子を食べるときには、やはりブラックがおススメだ。

ハチミツ二郎との関連性 


パッケージの表面に、

ウサミ 

とあり、その下に大きく

太郎 

と表示されているので、てっきり「太郎」というお菓子だと思い、我が家では知り合って以来「太郎、太郎」と呼んでいたが、あるとき家族が「太郎じゃないよ。裏を見てごらんよ。”はちみつ太郎だよ”」というから驚いた。いや、できることなら太郎のままにしておきたかったが、裏面を見ると現実を突きつけられた。たしかに「蜂蜜太郎」と書いてある。

ここで私の中に疑問が湧きあがった。「東京ダイナマイトのハチミツ二郎氏は、蜂蜜太郎が好きすぎて、あの名前にしたんじゃないか!?」というものだ。そうなれば、蜂蜜太郎とハチミツ二郎は兄弟である。

しかし、どんなにググっても、私の調べた範囲では、兄弟の杯を交わした証拠は発掘できなかった。

蜂蜜太郎よ永遠に


こんな小見出しをつけると安易で、原案は、星条旗よ永遠なれとか、ストロベリー・フィールズ・フォーエバーか、とか自分でツッコミを入れてしまうのだが、実際のところ素朴な気持ちである。

製造している 「株式会社宇佐美製菓」さんは名古屋の会社だ。昔、リサーチャーだった私は、毎日統計データとにらめっこしていて、ある日、愛知県が駄菓子の生産日本一であることを知った。あの瞬間のときめきは今も忘れない。

「蜂蜜太郎」は、駄菓子と呼ぶにはあまりにも「駄」なところがない。いや、どの駄菓子も大衆の生活を愛おしみながら作られているという点でとても尊いのだが、蜂蜜太郎に「駄」は似合わない。

紅茶にもお茶にも 


筆者は今日、コーヒーの前提で書いたが、蜂蜜太郎は、他の飲み物にも合う。紅茶・緑茶だけでなく、おそらくはマテ茶にも、ルイボスティーにも、ミントティーにも、もっと言えば、白湯にすら合うだろう。宇佐美製菓さんに感謝しつつ、今日は徳島コーヒーワークスさんのモカ・イルガチャフェとともにいただく。この記事を書いているうちに、すっかり冷めてしまったが。



2013年4月30日火曜日

「スターバックスが"買い"である4つの理由」

という記事が出ていました。ご承知の通り、スターバックス(Starbucks Corporation)はナスダック市場に上場しています(NASDAQ:SBUX)。 Starbucks Corporation (SBUX) & Four Reasons to Buy 買い推奨の理由が述べられている当該記事は上記英文記事です。情報の信頼性はわかりません。ご自身で判断を。 今回は訳しません。レスポンスをいただけたら考えます。

2013年4月20日土曜日

スターバックスの株価をチェックしてみたりする

コーヒーのような嗜好品の世界に、お金の話を持ち込むのは無粋と思われるかもしれませんが、どんなに品質の良いコーヒーを提供していても、経営が下手であれば潰れてしまい、美味しいコーヒーを顧客に飲ませ続けることができなくなってしまいますし、逆に経営が上手であれば、扱っているのが平凡なコーヒーでも、繁盛して長続きしたりします。永続性に着目すれば、どんなジャンルであれ、好きな企業、気になる企業の株価動向は無視できません。 上に掲載したロウソク足のチャートでは、ナスダック市場全体の動きと、スターバックスの株価の動きを見ることができます。下記は分足の設定も可。どうぞご参考に。

刻々と変わるコーヒーの取引価格

そうなんです。 商品の取引価格というのはどんどん変わっていくので、ほぼリアルタイムでチェックするのに一番いいツールは、ガジェットですね。とうことで、これ↓↓


2013年4月18日木曜日

ルーツ「アロマブラック」400gボトル缶の「王道」(?)要素

JT(日本たばこ産業株式会社)のニュースリリースによれば、

香り高い“王道” ブラックボトル缶コーヒー
ルーツ「アロマブラック」400g ボトル缶
4月29日より全国でリニューアル発売

だそうです。これですね↓↓


缶コーヒーは、外出時や休憩時間の大事な友だち。

しかしこの報道資料でどうしても引っかかるのが「王道」という表現なんですよね。今回のリニューアルで「ルーツを共同展開するキーコーヒー社の特許技術を活用したJT独自の焙煎技術『アクアロースト』を採用することで、柔らかな口当たりと澄み切ったコクを引き出し、より一層香りを楽しめるようにしています」と書いてあります。

「焙煎開始時に水を使用する」と、王道の缶コーヒーができちゃうんですか?

缶コーヒーっていったらUCCですよね。かの有名な世界初のミルク入り缶コーヒー『UCCコーヒー ミルク入り』。この系譜が王道かもしれないわけです。

個人的には選び抜いたコーヒー豆を直前に挽いてドリップし、ブラックで飲むのが一番とは思っていますが、缶コーヒーの世界観はまたカップとは異なるし、価値観は十人十色。それでもいいから「王道」と言い切るには、それなりの要素を持ってきて、消費者をうならせてほしいものです。

今のところ、この缶コーヒーの「王道」主張には異議あり。

としておきます。

[ニュースリリースタイトル:JT、缶コーヒー『ルーツ「アロマブラック」400gボトル缶』をリニューアル発売 発表日2013年4月17日]

2013年4月13日土曜日

ロッテ×UCCの「カフェガーナ」【レシピ紹介】

コーヒーとチョコレートが合うというのは議論の余地がない事実かと思います。

いま、UCCとロッテのサイトでそれぞれ「カフェガーナを作ろう」というレシピページが展開されていて、配色がとても綺麗。可愛くて、おいしそうで、よくできたページです。

カフェガーナを作ろう

UCCのページ

ロッテのページ

中身はほぼ同じなんですが、ちょっとだけ違う。

しかし言いたかったのはそこではありません。作り方が簡単なんですよね。

つまrは、コーヒーを入れてチョコレートを割り入れるだけです。これは素敵♪冷めないうちに飲まないと、見た目が悪くなるかもしれませんが(^_^;)

我が家ではチョコレートを食べるときも、ブラウニーを作るときも、コロネを作るときも、基本的にガーナを使います。

このレシピを作るときに、マストアイテムはガーナだと思うのですが、コーヒーは酸味系やマイルド系以外なら、インスタントコーヒーである必要はないでしょうね。エスプレッソあるいはモカ、マンデリンでOKです。

でも、このレシピで作るのに、コーヒーをドリップしていたら粋じゃないかもしれません。手間がかかっちゃいますものね。

どこでも売っているUCCのインスタントコーヒーを用意して、ガーナを買って、あとはカップとお湯を用意するだけ。この手軽さに軍配を上げたいと思います。

コーヒータイムに、カフェガーナ。いいですね♪

私は横着なので、必ずドリップして、チョコレートをかじりながら飲みます。

2013年3月23日土曜日

タリーズ買収問題:パトリック・デンプシー、タリーズの買収で難問に直面

人気テレビ俳優のタリーズ買収について1月に報じられましたが、1月中に完了すると思われた取引が難航し、ちょっと大変なことになっているようです。

最新の英文記事を訳しました。

"Patrick Dempsey's purchase of Tully's Coffee runs into 'obstacles'"

テレビ俳優のパトリック・デンプシーが、長期にわたる業績低迷に苦しむシアトルのタリーズ・コーヒー買収で思わぬ困難に突き当たっている。

1月には、デンプシーと彼の投資集団が、スターバックスを含む他のライバルたちを打ち負かし、タリーズの落札に成功した。そのとき、デンプシーのグローバル・バリスタ社はタリーズの資金が無くなる前の1月下旬には取引が完了すると予想していた。

しかし今週裁判所に出された文書でグローバル・バリスタ社は、買収時のヒアリングの際には聞かされていなかった数々の予期せぬ障害に直面していると述べている。グローバル・バリスタ社と、タリーズの親会社ティーシー・グローバル社(TC GROBAL)は、55項目のチェックリストを処理するため、週に二度会議を行っている…と、デンプシーのグループは3月20日付の連邦破産裁判所裁判官:カレン・オーバーストリート氏宛文書で述べている。一方でグローバル・バリスタ社は、売買に取り組む間コーヒーチェーンを維持するため、35万ドルの追加支払いを行った。

デンプシーグループの文書は、タリーズ買収についてのライバル入札者二社からオーバーストリート氏に送られた文書に応えて送られたものである。一社はAgriNurture社、もう一社はEarthright Holdings USA社であるが、まとめてANIとして知られており、スターバックスと協力して入札の一角に加わっている。

ANIは、デンプシーが契約に失敗した場合の補欠落札者2者のうちの1者である。ANIは裁判所への文書で、裁判所が承認した期限どおりにグローバル・バリスタ社への売却が進むか否か判断するために会議を開くことを要請している。もし進むとしたら、いつ取引が完了するのか。あるいは不確実性が残ったままになり、彼らに何かできる余地があるのか。ANIはまた、グローバル・バリスタ社がいつまでに取引を完了できなければ、タリーズは補欠の落札者と交渉できるのか、明確な日付を提示することも裁判所に求めている。

これに対してデンプシーは、ANIの補欠落札者としての権利は1か月以上前に期限切れとなっており、ステータス・カンファレンスを求める権限はないはず…と疑問を投げかけている。さらにグローバル・バリスタ社は、この取引が完了間近であり、解決すべき問題は少ししか残っていないと述べている。

ボーイング社は、この難問におけるキープレイヤーである。デンプシーのグループはまたボーイング社とともに契約の包括的な再確認段階にあるのであり、この航空宇宙企業の合意も間もなく得られる見込みであるとしている。

タリーズでもっとも利益の上がっている店舗の多くはボーイング社の施設内にあり、タリーズコーヒーカードへの積み立てはボーイング社の給与から天引きできるようになっている。

グローバル・バリスタ社は、「近日中に」いくつかの取引完了を承認するよう裁判所に申し立てをする、だがそれらの取引について詳細は話せないとしている。

ボーイング社の広報官Antonella Bellman氏は、同社がピュジェット湾地域にあるボーイング社の4施設で運営されている12のカフェについて、タリーズの新オーナー予定のグローバル・バリスタ社と契約交渉にあったことを明かした。

「我々は7年間タリーズと契約してきた。今や同社がグローバル・バリスタ社に買収されることになったからには変更しなければならないし、買収主と新たな契約を結ぶ必要がある」とベルマンは語った。また交渉はボーイング社の標準契約プロセスに準拠している…とも彼女は語っている。グローバル・バリスタ社とボーイングコーヒーカードで合意をみたのは光栄なことであり、チャージ可能なカードかどうかは取るに足らない問題であるとしている。

デンプシーの友人でありグローバル・バリスタ社の投資家の一人でもあるカリフォルニア州の弁護士 Michael Avenatti氏は、自身は取引の詳細について議論する権利はなかったが、この程度の遅延は、「複雑な問題を孕む取引においては通常の範囲内である」と語った。彼は、この問題が終了するまでにタリーズに事業資金が必要なら、投資家グループはさらなる追加資金を投入する意思があるとも語っている。

「これは、買収が完了することについての我々の自信を明確に示すものだ」彼は言った。「本気で買収しようと思わなければ、多額な投資などしない。」

ANIの弁護士であるRagan Powers氏は現在アジアにおり、顧客の同意なしにコメントすることはできないとし、即答を避けた。タリーズの弁護士への問い合わせについては、直後時点ではまだ回答が来ていない。

(Coffee Fanzine管理人 Wrote)


2013年3月8日金曜日

「内田百閒」

ご承知の通り…というほど皆さんがご存じかはわかりませんが、内田百閒(うちだ・ひゃっけん)は夏目漱石の弟子です。

私は昔から百閒先生の随筆を読むのが大好き。短いし、スパイシーで、おもしろいからです。そして、性格も似ている(と勝手に思っている)ので、親近感が湧くのですよね。

『間抜けの実在に関する文献』

『御馳走帖』

は手放せない本です。 百閒先生にぞっこんとなるきっかけを作ってくれた『阿呆列車』シリーズもそうですが、常に手に届くところに置いておきたい本なのです。

文字通り「手放せない」ので、どこへ行くにも大抵は百閒先生の本を携えている。それだけで心が和み、安心する。

でも『御馳走帖』のまえがきにあたる部分。

「序に代へて」
  昭和二十年夏の日記を抄綴す
これは何度読んでも胸が詰まります。

終戦直前の日本がどれほど物資に不足していたか。食べ物とお酒を即自的に捉えみつめてこよなく愛する百閒先生が、どれほどひもじく寂しい思いをしていたか。そして、そんな逼迫した日々の中で、百閒先生がどれほど学生たちに愛されていたか……が素朴な文章から伝わってくるからです。

好物をゆったり味わい、楽しむゆとりというのは、市井の人にとっては戦争のない時代にしか得られない幸福だと思います。

私は1か月以上放置した『御馳走帖』をまた読むときには、必ずと言っていいほど先の「序に代へて」を読み返します。

そして、当時の百閒先生の言葉を通じて、今ある幸福の重さを、ひしひしと感じるのです。






2013年2月11日月曜日

自動車とカフェイン愛好家たちのイベント【米・ヒューストン】

車とコーヒーって合うようなぁ……というところで、発見した興味深い記事をご紹介。

Houston Coffee & Cars New Year Meet

以下、記事を翻訳してみる。

先週末、the Cars & Coffee global societyの部会である"the Houston Coffee and Cars club" (ヒューストン・コーヒー・アンド・カーズ・クラブ)が、土曜の朝に集会を行う別の自動車・カフェイン愛好家たちとタッチダウンした。改造車、ロードスター(窓無しオープンカー)からスーパーカー、マッスルカー(大型エンジン搭載車)などが集まった。自動車愛好家たちがラテやカプチーノをすすりながら楽しむことができるところが新しく、印象的だ。







2013年2月10日日曜日

カンバーランド・ファームが除雪車スタッフに無料でコーヒーを提供【英・Cumberland】

イギリスの カンバーランド・ファームは、ブリザードの間中、除雪車のドライバーと隊員にコーヒーを無料で提供する。

Cumberland Farms offering free coffee to snow plow drivers, utility crews throughout blizzard

ブリザードの経験はありませんが、雪国で猛吹雪に煽られた経験は数多くあるので、そんななか働く人に無料で熱いコーヒーが提供されることを想像するととてもうれしくなります。

この企画に参加するのは、ニューイングランド中のカンバーランド・ファームショップ。農場でもブレンドコーヒーを無料提供するとのこと。

1939年に牛一頭から始まった農場 ……というとなんだか鈴木宗男さんを思いだしますが、コーヒーの無料提供は単にコストの問題ではないですね。

苦労の味を知っている人たちだからこそできることかもしれません。

販促の一環であるとしても、素敵な取り組みですね。


スターバックスがインドに焙煎・包装設備を開設、タタコーヒーと

スターバックスは、インド最大のコーヒー生産者・輸出企業のタタコーヒーと手を結んだようですね。
Starbucks Coffee Company and Tata Coffee Limited Inaugurate Roasting and Packaging Plant in Kushalnagar, Karnataka, India

ビジネス・ワイヤの記事タイトルを訳してみるとこんな感じでしょうか。

「スターバックスがインドのカーナタカ・クシャナガルでタタコーヒーと焙煎・包装設備を開設」

KUSHALNAGAR, India--()--In a key partnership milestone between Starbucks Coffee Company (Nasdaq:SBUX) and Tata Coffee Limited, the two companies today inaugurated a roasting and packaging plant in Kushalnagar in Coorg, Karnataka. This world-class facility enables roasting and packaging of green coffee beans for Starbucks stores in India and over time in select markets around the globe. 
リード文をかみ砕いて言うと→「スターバックスは、タタコーヒーと提携し、インド南部カーナタカ・クールグのクシャナガルで焙煎・包装設備を稼働させた。世界級の同設備により、インド国内店舗向けの焙煎および生豆の包装が可能になる。徐々に世界の選択市場へも供給していく見込み」

このような感じになるだろう。

スターバックスのコーヒーが「焼き立てではない」ことは度々指摘される点だ。深煎りが多いのもその辺の劣化を誤魔化すためと読む向きもある。

インド最大の生産者であるタタコーヒーとのパートナーシップにより、少なくともインド国内のコーヒー店では理屈上、比較的鮮度の高いコーヒーが供給可能となるのだろうが、可能ということと現実にそうなるかどうかというのは必ずしも一致しない。

プラントの内容はこんな感じである。

This facility, spread across 8,258 sq. ft. with an installed capacity of 375 metric tonnes (MT), has been readied for commercial run. In addition to the state-of-the-art roaster, the plant also has a PLC-operated green coffee handling system for effective control of recipe, and automatic filling and automatic sealing line boosted with high-precision testing equipment to comply with the quality standards of the companies.
The plant has three major sections – a Green Coffee Storage and Handling section, a Roasting section, and a Packing and Dispatch section. These three sections combined produce the finest-quality coffee beans; consistent with the high quality Starbucks and Tata are known for around the globe. 
難しくないと思うので、訳は省く。

スペシャリティコーヒー市場を確立させたという点でスターバックスの功績は認めざるを得ないし、それなりの尊敬もしている。が、正直、日本上陸後間もない頃、コーヒーの抽出を「化学反応だ」と小冊子で堂々と語っていたあの企業体質には、暖かい魂は感じず、どうしても好きになれない。